
今季は惜しくも195安打に終わった西武の秋山
2015年に216本というシーズン最多安打の日本記録を樹立した
秋山翔吾。2017年、18年は「もう一度200安打を目指したい」と公言し、
青木宣親(
ヤクルト)以来となる2度目の200安打達成を目指してきた。それぞれ185本、195本と達成には至っていないが、決して届かぬ数字ではないことは一目瞭然である。来季こそ、大記録達成を期待したい。
とはいえ、「あと5本」がいかに簡単な数字ではないかは、3度の最多安打受賞選手だからこそ、誰よりも熟知しているのではないだろうか。特に今季はシーズン半ばに「今年は、『こういう感じで打てばヒットになったんだ』という“軸”があまりないので、戻るところがなくなっているんです」という不安や、「戻れるはずもないのは分かっているのですが、どうしても2015年の打ち方がちらつくんです」と迷いを口にしていた時期もあり、実際、7、8月の月間打率は2割台に。
辻発彦監督も「近年では今年が一番状態が良くないのでは」と当時は懸念を抱いていたほどだった。
それでも、自問自答しながら現状と向き合い、安打を積み重ねて最終的には195本と15年に次ぐ安打数を記録したことは、また一つ、引き出しを増やしたに違いない。
シーズン200本打。1度でも6人しか達成していない大台だ。決して容易い記録ではない。だが、4年連続全試合フルイニング出場を続ける強靭な心技体を兼ね備える秋山ならば、きっと史上2人目の快挙を成し遂げ、さらなる高みへと邁進していくと信じている。
写真=BBM