
2019年の目標に「新人王」を掲げた甲斐野
ここ数年の投手事情を考慮してか、2018年秋のドラフトで
ソフトバンクは大卒・社会人出の投手を多く指名した。重視したのは“即戦力”。その中でルーキーイヤーから一軍戦力として期待がかかる筆頭候補が、ドラフト1位入団の
甲斐野央(東洋大)だ。
甲斐野の武器としてまっ先に挙がるのが、最速158キロを誇る直球。球速にはこだわりを持つ右腕は「やるからには160キロを出せたら」と大台突破に意欲を燃やす。そして、もう1つの武器が140キロ前後のフォークで、父・有生さん直伝のボールだ。この2つを軸に、リリーフで「一軍にずっと定着できるように」と意気込む。
ただ、甲斐野が目指す“場所”はほかにある。
「将来的には抑えをやりたい」
チームには『キング・オブ・クローザー』
サファテと昨季サファテの不在を機に新守護神へと成長した
森唯斗のセーブ王コンビがいる。それでも大学時代からクローザーを担ってきた甲斐野にとって9回は特別な場所。サファテ、森は越えなければいけない高い壁となるが、と同時にこれ以上ない生きた教材でもある。2人の先輩から多くを吸収し、次代の守護神へ。そうなれば鷹の9回は安泰だ。
写真=湯浅芳昭