
藤岡は2年目でのさらなる成長を誓う
ルーキーイヤーは遊撃手として143試合に出場した達成感は、一切ない。2年目を迎える
藤岡裕大の心を支配しているのは、2019年はさらに上を目指さなければとの焦燥感だった。
「2年目も、まずは全試合に出る。そしてフルイニング出場し、ショートのポジションを守り抜けるようにしたい」
昨年3月30日の
楽天戦(ZOZOマリン)では「二番・遊撃」で開幕スタメン出場し、
則本昂大から3安打。本塁打が出ればサイクル安打の衝撃デビューだった。
だが、次第に執拗な内角攻めに苦しむようになり、結果的には打率.230、5本塁打、42打点。守備でつかんだ手応え以上に、打撃面での物足りなさは背番号4自身が一番よく分かっている。
だから行動に出た。オフはトヨタ自動車時代の先輩である
西武・
源田壮亮との合同自主トレを申し入れた。「社会人時代と比べて、(源田は)バッティングがはるかに良くなった。聞いても教えてくれなかったけど、プロに入ってからは引っ張る打球が多くなっている。自分もそこが課題だと思う」。打撃では藤岡の下馬評のほうが高かったが、プロ2年間で通算打率.274と順応している秘けつを一番近くで探るつもりだ。
「打率は.270以上で2ケタ本塁打は打ちたい。1年目は、チームは5位だったし、少しでも戦力になりたい」。自分の弱点を知り、克服しようとする者に道は開ける。藤岡は失敗を糧に、さらに上を目指そうとしている。
写真=BBM