昨季は先発ローテに定着して11勝をマークする活躍を見せた上沢
プロ8年目、機は熟した。
上沢直之は自身初の開幕投手に向かって、精力的にオフからトレーニングをしてきた。昨季はチーム最多の11勝。2016年に受けた右ヒジの手術から完全復活を果たし、エース格へと成長した。オフには侍ジャパンにも選出されて好投を見せただけに「自分の立場を確立する大事な年になる」と19年の位置づけは真のエースとして階段を上ること。自ずと大役を狙う気概が感じられる言葉だ。
競争を勝ち抜く。今オフのストーブリーグでは通算120勝右腕の金子が加入。昨季10勝をマークした
マルティネスとも再契約した。有原も復権を期している。「競争を勝ち抜いていきたい」。並み居る強敵を蹴散らすために闘志を燃やしている。
昨季の開幕投手は
ロドリゲスが務めた。大本命の有原が故障離脱したことを受け、開幕3連戦以降の日程や5人いた外国人選手をフル活用する戦略的な要素が高い人選となった。栗山監督は「今年に関しては道がいっぱいある。選択肢が多い。何でもありだよ」とドラフト1位ルーキーの吉田輝まで候補に挙げるが、現時点の大本命は上沢で間違いない。
1月は徳之島で調整し、積極的にブルペン投球も続けてきた。最低目標として「12勝以上」と昨シーズン以上の勝ち星をノルマに掲げる。そして、16年はリハビリ中で味わえなかったビールかけも大きな目標。エースとして「3.29」のオープンニングゲームを勝利で飾り、シーズンの最後にはナインとともに歓喜の美酒に酔いしれたい。
写真=BBM