
オープン戦は振るわないが……
秘めたる能力をついに発揮し、昨年、首位打者と最多安打の2冠に輝いた
ダヤン・ビシエド。オフには3年契約を結び、「1年目からファミリーのように感じていた。長期の契約をしてくれて、すごくうれしい」と喜びをあらわにした。真面目な性格で、複数年契約を結んだからといって手を抜くことなどない。むしろオフに米国に帰国しても、現地で打撃練習を行うなど、期待に応えようとするモチベーションは例年より高い。
それを証明するかのように、キャンプも昨年より早いペースで体をつくり上げていった。昨年の初実戦は2月24日。今年は10日前倒し。2月14日の
ロッテとの練習試合(北谷)に早くも出場した。「ちょっとでも早く投手と対戦したかった」ことが最大の理由だが、「体調も良い」と笑みを浮かべた。結果は2打数無安打だったが、痛烈なセンターライナーを放ち、火の噴くような当たりが今季の活躍を予感させた。
与田剛監督はレギュラー陣を白紙としているが、ビシエドと
アルモンテの両助っ人に限っては、よほどのことがない限りスタメンで起用する方針。さらにビシエドに関しては打線の核となる四番固定を示唆している。
ビシエド自身は目標の数字を掲げない。ただ来日3年間で一度も成し遂げてない全試合出場には、「全試合出るつもりでやっている。健康に注意して、ケガをしないようにやりたい」と、意欲を見せる。
19日現在で、オープン戦打率は.152と数字は残せていないが、16日の
楽天戦(静岡)では3回にソロ本塁打を放ち、復調を印象づけた。
試合に出れば、数字はきっちり残せる。4年目を迎えるビシ砲に、死角は見当たらない。
写真=BBM