
開幕一軍入りを果たした種市は成長の歩みを止めない
一皮むけた姿を見せてくれそうだ。自身初の開幕一軍入りを果たした
種市篤暉。開幕から早くも2試合目の登板となった4月2日の
西武戦(メットライフ)では3対7の7回に3番手で登板し、ストライク先行の投球で1安打無失点と結果を残した。「3球で追い込めたり、ストライクゾーンで空振りもファウルも取れた。オープン戦の反省が生きてると思います」と手応えを口にした。
昨季は終盤に先発ローテに定着。7試合に先発したが0勝4敗。それでも
井口資仁監督の評価は高く「ロングでも1イニングでもいける。ゆくゆくは先発で回ることになるだろうが、中継ぎでも何かをつかんでもらえたら」と若手の“強化指定選手”に選ばれた。
張り詰めた雰囲気のマウンドでしか味わえない経験もできた。3月17日の
DeNAとのオープン戦(横浜)では4対5の8回に登板して2失点。一死満塁からハマの主砲・
筒香嘉智に、二死満塁からは
柴田竜拓に押し出し四球を与えた。
「走者をためてから逃げてしまった。あの日は直球で抑えられていたので、ボールの強さで勝負できればよかった。ストライクゾーンに投げていけばファウルも取れるし、フォークも生きてくる。そこはシーズンでも頭に入れてやっていきたい」。球界を代表するスラッガーとの対戦で得たものは大きかった。
先発復帰の希望を持ちつつも、高卒3年目右腕は「今は中継ぎで勉強。与えられたところで全力でいきたい」。このまま成長を続ければ、初白星をつかむ日も遠くはないだろう。
写真=BBM