
一番の出塁がカギとなる
チームの危機を救う活躍を見せている。昨年12月にトレードで
日本ハムから加入した
太田賢吾が、一番に定着。強力打線でリードオフマンの役割を務めている。
緊急事態だった。昨季139試合に出場し、主に一番打者として打率.317を残した
坂口智隆が、3月31日の
阪神戦(京セラドーム)の8回に左手に死球を受け、同部親指を骨折。4月1日に出場選手登録を抹消された。坂口の急な離脱は大きな誤算だったが、太田が坂口の穴を埋める働きを見せている。
「後ろにすごくいいバッターの方がいるので、とにかく塁に出て、青木さんや山田さんにつなごうという意識でやっていますね」
4月9日の
広島戦(マツダ広島)で「一番・三塁」として移籍後初スタメン。いきなり3安打を放って以降、28日現在で20試合に出場し、打率.300とまずまずの成績を残している。二番以降に
青木宣親、
山田哲人、
バレンティン、
雄平と強打者が居並ぶ打線なだけに、得点力アップには太田の出塁が必要不可欠。本人の言葉どおり、結果で示している。
宮出隆自打撃コーチは「オープン戦途中でファームに落として、また上がってきたときにものすごく良くなっていた。前(投手方向)に(体が)行かなくなっていたし、目に見えて打ち方が良くなっていた」と評価。その上で「いかにして塁に出るかを大切にしてプレーしてほしい」と求めた。
緊急事態を救った、まさかの誤算。好調を維持するチームで、太田が輝きを放っている。
写真=BBM