
開幕から好調だった巨人の吉川尚輝だが、現在は腰を痛めてリハビリ中
熱戦を続けるチームに吉川尚輝の姿は、まだない。ジャイアンツ球場の端っこで、静かに汗を流す日々だ。
「去年も手をケガしているので……。リハビリの期間もレベルアップできるようにしないと。ちょっとずつできることは増えてきています」
開幕から12試合連続で一番に起用され、打率.390と絶好調で攻撃の起点となっていた。だが、4月12日の
ヤクルト戦(鹿児島)から腰痛で欠場し、14日に出場選手登録を抹消された。開幕前から痛みをおしての出場も、耐えることができなくなった。
リハビリはボールを使わない地味なメニューから開始し、6月に入って守備練習やキャッチボール、イスに座った状態でのティー打撃などを続け、強度は徐々に上がってきた。復帰時期についてはいまなお未定だが、着実に階段を上っている。
一軍の試合はテレビで観戦しているといい、「山本(泰寛)さんや増田(大輝)さんの活躍が刺激にもなります。そういうのを見ると早く治したいなという気持ちになります」と、悔しさや焦りを力にして、地道なリハビリに取り組んでいる。
原辰徳監督はその才能を高く評価しているだけに、「早めに帰ってきてもらいたい気持ちと、しっかり治して、というところと非常に半々」ともどかしい心境を語った。チームは吉川尚の離脱後、ベテランの
亀井善行が多いものの、一番打者を固定できていないのが現状だ。本来は「一番・二塁」にあるべき存在。起爆剤になれる若武者の、1日も早い復帰が待たれる。
写真=BBM