
初勝利に笑顔を見せる高橋純。今では勝負どころを任されるまでに成長している
期待の大きさに苦しんだ右腕が、ようやくその才能を開花させ始めた。6月29日の
日本ハム戦(札幌ドーム)。1点ビハインドの8回にイニングまたぎでマウンドに立った4年目の
高橋純平が、二死二、三塁のピンチを招きながら
中島卓也にフルカウントからのフォークで空振り三振を奪い無失点にしのいだ。直後の9回に二死から
上林誠知が逆転2ラン。昨季までの3年間で一軍登板は2017年の1試合だけだった右腕は、プロ初勝利を手にした。
「先輩方に感謝です」と、ようやく手にしたウイニングボールにもナインへの感謝を忘れなかったが、1点ビハインドの7回二死から登板した翌30日も、直登板直後に味方が逆転した。新人以外の投手ではプロ野球史上初となるプロ初勝利から2日連続での白星を手にした。
県岐阜商高3年春のセンバツの活躍で一躍全国区になり、15年秋のドラフトで日本ハム、
中日と3球団競合の末、
ソフトバンクへの入団が決まった。だが、プロ入り後は結果を出せず、昨春キャンプでは初日にフォームにメスが入れられるなど試行錯誤が続いた。転機は昨年11月。ウイン
ターリーグ参加のため訪れたプエルトリコで「いかに自分が恵まれた環境で野球ができているか分かった」と奮い立った。
今季は4月の一軍昇格から10日間で二軍降格となったが、再び一軍に戻った5月下旬から結果を残し続け首脳陣の信頼をつかんだ。甘いマスクのドラ1右腕が、ここからまだまだ輝く。
写真=高原由佳