
2年目の今季は、2年連続で本塁打王に輝くと同時に、打点王のタイトルも手に入れた
夏の横浜スタジアム、
広島戦は今年も大きな波乱を呼んだ。9月19日、広島との今季最終戦。圧倒的な対戦成績を残してきたエース
今永昇太が5回までに7点を先取される予想外の展開を、打線が一発攻勢で追いつき、最後は延長11回に
ネフタリ・ソトがサヨナラ3ランを放って両軍計6発の乱戦を締めくくった。会心の内容とは言えないまでも、劇的な逆転勝利は初のクライマックスシリーズ(CS)本拠地開催を決定付けた一戦となった。
0対7の6回一死から、まずソトが
床田寛樹をとらえて1本目の3ラン。さらに代打・
嶺井博希、
大和の連打で床田を降板に追い込むと、満塁の好機で代打起用された
梶谷隆幸が
九里亜蓮のカーブをとらえて同点グランドスラムをたたき込んだ。一挙7得点の同点劇に、ハマスタのスタンドが大きく揺れた。
これがプロ入り通算100号となった梶谷は、右拳を何度も握ってベースを1周。「あきらめている人は一人もいなかった」と試合後に振り返れば、この日の2発で来日から2年連続の本塁打王を決定付けたソトも「僕だけじゃなく、全員の力が結集して逆転できた」とチームの地力を強調した。広島戦は2年ぶりに勝ち越し。眼下の敵を退け、シーズン2位は優勝した1998年以来の好成績となった。
DeNAは一昨年、昨年と続けて、夏の広島戦で3者連続本塁打による逆転勝ちを演じている。その再現とはいかないまでも、今年の‟花火大会”にも甲乙つけがたい豪華さがあった。
写真=大賀章好