
チームを引っ張る大変さを実感
岩手県出身でプロ14年目の生え抜き。今季初めて主将に就任した
銀次は、その背中でチームを引っ張った。
今季141試合に出場し529打数161安打、56打点。規定打席に到達した選手では、チームトップとなる打率.304という成績を残した。打率が3割を超えたのは.301だった2015年以来、4季ぶりだった。
だが、本人は19年シーズンには納得はしていない」と悔しさをにじませた。チームは3位に入るも、2年ぶりに進出したCSではファーストステージで
ソフトバンクに1勝2敗で敗退。「本当に悔しい」と唇をかんだ。
大役の重さを痛感したという。「今になって、何年も主将を務めた嶋(
嶋基宏)さんがどれほど大変だったか分かった。常にチームのことを考えながら選手としても成績を残さないといけない。これは大変でしたね」と本心を明かした。
ただ、初めての重責を背負いながらも、チームを引っ張ったことは事実だ。自身シーズン最多となる161安打をマーク。満塁では19打数8安打14打点と大暴れを見せて、何度もチームの勝利に貢献した。
主に一塁での出場が多かったが、4月7日の
オリックス戦(京セラドーム)では9回裏からマスクをかぶった。一軍では捕手としての出場経験はゼロ。しかし、そつのない守備で松井、
ハーマン、森原を無失点に導き、延長12回引き分けに持ち込んだ。まさに攻守で欠かせない存在だった。
写真=BBM