
チームが必要とするなら、どんな打順でも打ちチームの勝利に貢献するつもりだ
すでに来シーズンを見据えていた。主将の
糸原健斗は「CSもファイナルまでいって、いい経験ができたと思います。これを来年にぶつけたい」と巻き返しを誓った。
2年ぶりに参戦したCSは、ファーストステージの
DeNA戦(横浜)を突破したが、ファイナルステージの
巨人には1勝4敗(アドバンテージ含む)でレギュラーシーズンの相性のまま惨敗を喫してしまった。
チームは端境期で、糸原自身も「いろいろあってしんどかった」ともらすほどだった。しかし、昨シーズンに続いて全試合出場を果たしチームを引っ張っていった。
2年連続の143試合出場も、1年前とは内容が違った。昨季6月以降はほとんど「一番」だったが、今シーズンは下位から始まって、「二番」「五番」などで起用されるなど難しい役回りをこなし続けた。
個人的には打率.267は昨季(.286)を下回った。ただ、主将として、レギュラーとして、攻守にインパクトのある働きを見せたのは間違いない。
5月23日の
ヤクルト戦(甲子園)では、自身2年ぶり2度目のサヨナラ打を放って、チームを同一カード3連勝に導くなど意地を示してきた。
ほぼ二塁に固定されてきたフィールディングでは4失策と成長の跡を示した。シーズン前から「今年の目標はエラーしないこと」といった言葉どおりに課題を解消してきた。
4年目に向かう糸原は「巨人に負けて悔しい思いをした。チーム一丸で頑張っていきたい」と力強く宣言。オフは、シーズン中に痛めた右大腿(だいたい)部後方の筋挫傷の治療に専念。鳥谷が抜けてできた穴を埋めながらフォア・ザ・チームを貫くつもりだ。