
飛躍のシーズンとなった
ここまでの活躍を、誰が想像できただろう。4年目の
石橋良太が大きな飛躍を遂げた。28試合に登板し8勝7敗、防御率3.82。昨季まで未勝利だった右腕が、チーム2位タイの勝ち星を挙げた。
2017年に戦力外通告を受けて育成契約も、昨年7月に支配下選手へと復帰。中継ぎでスタートした今季は、3月31日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)で念願のプロ初勝利を飾った。
5月から先発を任されると19試合に先発。終盤戦までローテを守り127回1/3を投げた。規定投球回には及ばなかったが、投球回では美馬に続きチーム2位の多さ。石橋なくして、2年ぶりのCS進出は果たせなかっただろう。
飛躍を遂げた理由は、今季習得したシュートにある。140キロ台後半の直球に加え、フォークとカットボールなどが昨季までの持ち球。右打者の内角に食い込むシュートを覚えたことで、投球の幅が広がった。打者を上下左右に揺さぶって、凡打の山を築いた。
光ったのは投球内容だけではない。6月20日の
阪神戦(甲子園)。2対2で迎えた7回二死一、二塁の場面では、島内の中前打で二塁から全力疾走。絶妙なスライディングで捕手・梅野のタッチをかわし、決勝点を奪った。今季チームの指揮を執った
平石洋介前監督も「走塁は想像した以上のセンス」と絶賛していた。
推定年俸は700万円。仮に査定でマイナスポイントがあったとしても、大幅アップ間違いなしだ。
写真=BBM