
さまざまな場面で起用された金子
節目の1年は新たな再出発となった。金子弌大は昨年のオフに長年親しんだ
オリックスを去り、
日本ハムへの移籍を決めた。「初めは不安のほうが大きかったですけど、本当に温かく受け入れてもらった。すごくやりやすい雰囲気の中でプレーさせていただきました」。移籍1年目は8勝7敗2ホールド、防御率3.04で終えた。
今季は結果だけを見れば、浮き沈みが激しいシーズンだった。「序盤はなかなか思うような結果が出なかったのはすごく心残り」と前半戦は3勝にとどまった。先発だけでなくショートスターターや第2先発、中継ぎとしても登板。「試合に臨む気持ちを常に変わらないつもりでやっている。調整法とかではなく、試合に入っていくタイミング、気持ちの入れるタイミングが慣れていなかった」。自身でも望んだ起用法でもあったが、さまざまなポジションへ適応する難しさを感じた。
古巣となったオリックス戦にはめっぽう強かった。8勝のうち5勝を稼いだ。ただ、安定してパフォーマンスを発揮できなかったことも否めない。「良いときと、悪いときの差がちょっと波があり過ぎるなというのはある」と来季へ向けて修正すべき課題も明確だ。
「もちろん先発もやりたいですし、中継ぎもやりたい。ちょっと欲張りなんですけど、どの場面でも『ここで金子を使いたい』と思っていただけるような存在でありたい」。移籍2年目となる来季はもっとチームに貢献し、自身初のリーグ優勝、日本一の座をつかみとる。
写真=BBM