
2020年は東京五輪も見据える甲斐野
怒涛のルーキーイヤーだった。開幕戦で初登板初勝利を手にした
甲斐野央は、そこから13試合連続無失点。新人投手によるデビュー戦から連続試合無失点の日本記録を樹立すると、以降も好不調の波はありながら一度も離脱することなく、チーム最多の65試合に登板。シーズンを駆け抜けた。
圧巻の投球はポストシーズンも続く。チームを球団史上初3年連続日本一に導き、日本シリーズ終了後は侍ジャパンとしてプレミア12に参加。世界の強打者たちに対しても決して物怖じすることなく、5試合に登板して無安打無失点。プロ1年目で世界一も経験してしまうのだから、持っている男は違う。
だからこそ、2020年、右腕に懸かる期待は大きい。期待は時としてプレッシャーにもなるが、甲斐野自身に気負いはない。「65登板を超えていきたい」「4点台だった防御率(4.14)は3点台前半はいきたい」「球速も160キロを出したい」と数々の目標を掲げ、東京五輪に関しても「野球選手である以上、目指さないといけないとあらためて感じさせられました」。夢舞台も控える大事なシーズンに向け、準備はできている。
1月からの自主トレでは尊敬する
森唯斗に弟子入り。入団から6年連続50試合以上登板を続ける鉄腕から、体のつくり方など長く活躍する秘訣を学ぶ。“タフネス”の血を受け継ぎ、2年目も開幕から突っ走る。
写真=BBM