
主将としても責任が増す
シーズン終盤こそ失速した印象はあるが、この男の活躍なくしてCS進出は果たせなかった。正遊撃手の
茂木栄五郎である。2019年シーズンはキャリアハイとなる141試合に出場。打率.282、55打点をマークした。
シーズン序盤は二番を任されたが、4月17日の
西武戦(
楽天生命パーク)から一番打者に指名された。リードオフマンとしては111試合に先発出場した。
チーム2位となる86得点を挙げるなどトップバッターとしての役割は果たした。ただ7盗塁は、先頭打者としては物足りない数字に映る。「試合に出るからには、機動力を使わないといけない。最低ラインとして、15個以上を走れるように」と闘志を燃やす。
やはり、斬り込み隊長の座は譲りたくない。20年の目標を問われると「一番・ショートで試合に出たい。キャリアハイの数字を残したい」と言葉に力を込めた。
19年の実績だけを見れば、先頭打者争いでは茂木が一歩リード。ただ最大のライバルである田中に加えて、新人の小深田もいる。2年目の辰己も打撃と選球眼を磨けば、ライバルになる可能性はある。
ロッテからFAで鈴木大も加入。まずは競争が激化した内野手争いを勝ち抜き、正遊撃手の座を死守したい。
「いい選手がたくさんいる。競争に勝ってショートのレギュラーをつかみ取りたい。今年は絶対に優勝したい」
今季から主将に就任。強い決意を胸に刻み、新シーズンに臨む。
写真=BBM