さらなる飛躍が期待される平沼
期待のホープが満を持してショートのレギュラー争いに参戦する。
最大のセールスポイントはバッティング。プロ4年目の昨季は一軍で73試合に出場して飛躍の土台を築いた。スタメン出場も50試合。誰も定着できなかった三塁手としての出場も多かったが、39安打をマーク。プロ初本塁打も放つなど、一軍レベルの打撃力を証明して見せたシーズンだった。
不運だったのは交流戦中に襲ったアクシデント。スタメン出場を重ねて絶賛売り出し中だった昨年6月15日の
巨人との交流戦(札幌ドーム)で受けた死球が左ふくらはぎに直撃。約1カ月半の戦線離脱を余儀なくされた。試合に出れば出るほど、得難い経験から成長速度を増していた時期だけにケガで出られない空白期間は故障以上に痛かった。
現在の課題は守備力。昨季は6失策。主に出場機会を得ていた三塁手として喫したものだが、悪送球が目立ってまだまだ改善の余地がある。今季は新助っ人の
クリスチャン・ビヤヌエバが正三塁手に入りそうで、平沼が狙うべきは本職で目指している遊撃手のレギュラー獲りだ。
「(中島)タクさんを超えられるように頑張りたい。名護キャンプからしっかりとアピールしていきます」。2015年春のセンバツではエース兼四番として全国制覇を果たした逸材。目の前に立ちはだかる
中島卓也の牙城を破るためにも、守備力も磨いてレギュラーの座をつかみ取る。
写真=BBM