
「ポスト嶋」を目指す
正捕手獲得へのチャンスが到来している。これを自らの手でつかむことができるか。昨季、ドラフト2位で入団した
太田光は、55試合に出場して打率.219、6打点、1本塁打の打撃成績を残した。昨年11月には人生初の契約更改を経験。250万円増の年俸1450万円でサインした(金額は推定)。「どういった部分がどのような金額で評価されるのか分かった。思っていたぐらい(の金額)だった」と振り返った。
6月8日の
中日戦(ナゴヤドーム)では「七番・捕手」でスタメンマスクをかぶり、同じ新人で8位の渡邊佳が「二番・左翼」、1位の辰己が「六番・中堅」、そして7位の小郷が「八番・右翼」と4人がそろって先発出場し、勝利に貢献。犬鷲の「ルーキーカルテット」が話題を集めた。
それでも、シーズン通して満足できる成果を残せたわけではない。守備イニング307は堀内、嶋に次ぐチーム3位だった。このオフには長く正捕手の嶋が出場機会を求めて
ヤクルトへ移籍。「正捕手のポジションが空いている。ほかの選手もそこを目指してやっている」と意欲を隠さない。
捕手としての強肩と送球の正確さには定評がある。それでも太田は言う。「(出場した試合の)チームの勝率があまり良くなかった。投手とのコミュニケーションも見直したい。勝てる捕手になりたい」。そのためにも試合に出続ける必要がある。2月11日からスタートする沖縄・金武町での2次キャンプでも一軍帯同。「チャンスをものにしていくだけ」ときっぱり言い切った。
写真=BBM