
先発適性も試されるなど、期待の大きい漆原。今春キャンプに支配下登録された男が、一気にブレークなるか
支配下選手登録を勝ち取った
漆原大晟が、一軍デビューに突き進む。
昨季、育成ドラフト1位で入団した右腕。1年目はファームで39試合に登板して1勝0敗23セーブを記録してウエスタンで最多セーブのタイトルを獲得し、オフはプエルトリコでのウインター・リーグに参加し、順調に鍛錬を積んでいた。
春季キャンプ中の2月20日、にこやかな表情で会見に応じた。2ケタ背番号「65」に変更されることになり「率直にうれしい気持ちと、ここからも気を引き締めないと、という気持ちになりました。昨年の1年間は本当に良い経験をさせてもらった。ここまで、あっという間でした。それだけ充実していました」と振り返った。
評価もうなぎ上り。
福良淳一GMは「十分に一軍で戦力になるボールを投げている。(守護神の)
ディクソンにつながるまでの間に投げてくれれば最高だね」とセットアッパー候補として期待を寄せる。
今春キャンプは育成選手唯一の一軍スタートで、順調にアピールを重ねて2ケタ背番号を勝ち取った。
近年は
榊原翼や
張奕、
神戸文也が育成契約から支配下を勝ち取り、一軍戦力として奮闘。この流れに続くべく、オープン戦でも結果を残している。
2月29日の
日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)では8回に登板して無失点。3月14日の
阪神とのオープン戦(京セラドーム)では先発のマウンドに上がり、3回2失点も適性を試されるなど期待は大きい。このまま、首脳陣の信頼を勝ち取りたい。
「やっとスタートラインに立てた。ここから、また頑張らないと」
育成出身の逸材に春が来る。
写真=BBM