
定位置争いに割って入れるか
斬り込み隊長としての役割を十分に果たした。2月19日、
ヤクルトとの練習試合(浦添)。実戦で初めて一番で起用されたのがドラフト1位の
小深田大翔だった。
まずは初回先頭の第1打席。際どいボールを見極めて、7球目までしぶとく粘った。8球目の内角直球をうまくさばいて右翼線へ。自慢の快足を飛ばして三塁へ到達すると、先取点につなげた。
4回に内野安打を勝ち取ると、6回は四球を選んで二盗も決めた。出塁した3度とも、本塁に生還。初めて盗塁も決めるなど、リードオフマンとしての適性の高さを十分に示した。
同23日の
巨人とのオープン戦(那覇)では「一番・遊撃」で先発出場すると、菅野から右前適時打を放つなど、3打数1安打1打点。3回にはけん制死となったが、6回一死から四球で出塁すると二盗を決めた。三木監督は「リードも取れるし、帰塁も上手。いいランナーになれる。気持ちの強い部分もある。良かったかなと思います」。果敢にチャレンジしようとする姿勢も含めて、ドライチルーキーを称えた。
今季は「一番・遊撃」での起用が確実と思われた茂木が、2月にリンパ節炎を発症し離脱中。茂木は延期された開幕に間に合う可能性は十分にあるとはいえ、小深田にかかる期待は大きい。
俊足巧打、守備にも安定感があるルーキーは「やっぱり即戦力として期待されている。誰にも負けないという気持ちでやっています。新人王と盗塁王を目指したい」と力強く語った。まずは開幕スタメンを勝ち取って、高い目標も実現してみせる。
写真=BBM