
昨季苦しい思いをしたからこそ、今季花開くための努力をし、それが身に付いてきた大山。開幕では四番をつかみたいところだ
開花の予感だ。今までと違った手応えを感じているのは4年目の
大山悠輔。「あらためて野球は楽しいと感じています」。自主練習に取り組む言葉からも生き生きとした様子が伝わってくる。
昨季は開幕から「四番」に座った。苦しい場面でもその座を任され続けた。しかし8月中旬になって外国人のマルテにとって代わられる。スタメンに名前を連ねても、途中交代するパターンが目立つなど成長途上だった。
それでも143試合全試合に出場したのは、大山にとって大きな自信につながった。そしてそれが「充実したシーズンにしないといけないと思っています」という意気込みにもつながっている。
キャンプ、オープン戦では自分の「ポイント」をつかむことに重点を置いた。オープン戦は打率.378をマークして首位打者に輝いた。
阪神では1981年の北村、2005年の赤星以来3人目のことだ。
矢野監督も「バットが内側から出るようになって、今までファウルになっていた打球がフェアゾーンに飛ぶようになった」と変身を感じている。
その状態のまま3月20日の開幕が行われていれば、2年連続「開幕四番」の可能性もあったが、オープニングがずれ込んだことで白紙の状態だ。新外国人
ボーア、
サンズ、マルテと候補が並ぶ中、結果でアピールするつもりでいる。
大山は「一つひとつ達成していくことが大事だと思っています」と控えめだ。しかし待望の生え抜き四番の筆頭候補であることは間違いない。