
開幕がいつになるか分からないなかでも、しっかりと調整をしている西。矢野監督からの信頼も絶大だ
いつ開幕でもマウンドに上がるのはこの男しかいない。移籍2年目で大役を務める
西勇輝が順調な仕上がりをアピールしている。「開幕を任された責任がある。今はしっかりと準備することしか頭にありません」
西本人にとって
オリックス時代の2018年以来、2度目の開幕投手になる。
阪神での日本人開幕投手となれば、14年の能見までさかのぼる。
オープン戦で3試合に登板、計10イニングを1失点と抜群の安定感を示しただけに、残るは3月20日の
ヤクルト戦(神宮)を待つだけだった。矢野監督も「モチベーションを保つのは難しいし、言い訳ができないのも分かっている」と昨季の勝ち頭に懸ける思いを吐露していた。
開幕が大幅延期になっても、西は「この時期だからやれることがある」と工夫を凝らしながら体を動かしてきた。開幕までの最終登板は3月13日オリックス戦(京セラドーム)だったが、これを回避すると独自の調整で汗をかいた。球場施設が使用できない日々も公園、自宅でトレーニングを続けた。心身ともにアップダウンを考慮しながらキープしてきたのだ。
「すべてにプラスに考えています。本当に開幕したときを考えながらやってます。自分のパフォーマンスをみせたいですね」
開幕カードの相手は不透明だが、西の開幕は不動だ。「勝つことに意味がある」。虎のロケットスタートは西にかかっている。