
6年連続50試合以上登板と頼もしい森
最短6月19日開幕の可能性を念頭に、各球団はグループを分けながらもチームとしての練習を再開した。開幕までの準備期間は短い。先発投手に最初から長い回を求められるかは未知数だ。救援陣の充実度がアフターコロナ序盤戦のポイントだとすれば、
ソフトバンクは
森唯斗が安定している点で、利がある。3月末からチームは活動を休止。自主練開始まで1週間余りのブランクがあった。それでも「案外投げられる。投げるほうはおそらく大丈夫」とコンディションに不安はない。
絶対的守護神だった
サファテは股関節手術の影響で過去2年はリハビリの日々。その間、クローザーの重責を担い、不動の立場を築き上げた。サファテの復帰への歩みが力強くなる一方で「簡単に『はい、どうぞ』とはならない」と強気だ。過去2年で72セーブ。2018年にはセーブ王にも輝いた。「一番状態のいい人が投げられる場所。自分が選ばれるように。デニス(サファテ)はもちろんだけど、全員がライバル」。今年も勝ち取るという意識。守りに入らない強さがある。
昨季中盤にプロで初めての負傷離脱を経験した。自主トレ段階から疲労回復、柔軟性向上のためプールメニューを取り入れるなど、再発防止への意識も強い。もちろんサファテの存在は追い風だ。「いろいろ聞きたいこともある。本当にたくさん」。春季キャンプ中に右ヒジじん帯の部分断裂が見つかり、長期離脱必至だった弟分の
甲斐野央も、開幕延期の間に順調に回復。「自主トレを一緒にやった僕が、もう少し考えてやれば。申し訳ない」と自責の念にかられていたが、それも過去のものになりつつある。
写真=湯浅芳昭