
7月1日の巨人戦(東京ドーム)では今季1号本塁打を放った。打率も3割に乗せ好調を維持
乗り遅れることなく、欠かせない1人として機能している。
梶谷隆幸、ソト、
オースティン、
佐野恵太、ロペス、
宮崎敏郎と続いていく重量打線。目立たなくても、
大和が果たしている役割は小さくない。ここまで15全試合に出場し、打率.302、6打点の好成績だ。「大和のようなチャンスに強い打者が、九番にいるのはチームにとっていいこと」とうなずくのは
ラミレス監督。2月の宜野湾キャンプではオースティンらとともに、MVPに選ばれる充実ぶりだった。
先発出場した12試合のうち、8試合が九番。集中力を発揮したのが6月26日の
阪神戦(横浜)。3点リードの8回二死満塁で新人・
小川一平から中前へ2点適時打を放った。2日後の同カードでは代打でも仕事。5対1の7回二死一三塁、
谷川昌希から三塁線を破る2点二塁打で完全に試合を決めた。かつての秘策でもあった「八番・投手」を再稼働させているラミレス監督。
倉本寿彦が九番で見せつけたような勝負強さで、相手に息つく暇を与えていない。
「もう一度、厳しい環境で勝負したい。成長したいという思いが自分の中で強く、新天地でのチャレンジを決断した」。プロ入りから12年間在籍した阪神を離れ、FAによって加入を決めたのが2017年のオフ。同時に求めていた出場機会は一昨年から113試合、137試合と自力で確保してみせた。「決まっているレギュラーは佐野、宮崎、大和、ソト」。開幕延期が決まった3月末の時点で断言するほど、指揮官の信頼も絶大。渋く、味のある働きも見逃してはいけない。
写真=小山真司