
レベルアップした姿をマウンド上で結果につなげたい
仕上がり具合は群を抜いている。先発陣の駒不足が課題となっているチームで、5年目の
京山将弥が覚醒の空気を醸し出している。
3月19日の
西武戦(メットライフ)は2番手での登板となったが、4回を2安打無失点。これで今季は沖縄キャンプの練習試合を含めた対外試合で計15イニングを投げ、1点も取られていないことになった。
先発した5日の
オリックス戦(横浜)は4回3安打無失点。球界屈指の好投手、
山本由伸との同級生対決を制した格好となった。毎回走者を背負い、4回には一ゴロを処理したドラフト2位ルーキー・
牧秀悟とベースカバーでお見合いするミスも出た。流れが傾きそうな窮地で「牧が(ベースに)戻ると決めつけた自分のミスです。自分がカバーする」とギアをチェンジ。
ジョーンズをオール直球で3球三振に仕留め、モヤからも149キロで空振り三振を奪ってみせた。
心技体でのたくましさを見せ、
三浦大輔監督も「開幕先発ローテーションに十分入るだけのものを見せている」と太鼓判。開幕ローテ入りを自らの右腕で引き寄せ、
巨人との開幕カード第2戦目のマウンドを託された。京山は開幕3戦目までに先発した経験が2度ある。2018年は直前に故障者が続出した影響で1週間前にデビューが決まり、
ヤクルト相手に初勝利。そのまま登板3連勝を飾りシンデレラボーイとなった。
19年は同じくけが人の穴埋めで起用されたが、振るわずシーズン0勝に終わった。「結果を出してアピールするだけ」。3度目は違う。成長著しい堂々の投球でチームに勝利を届ける。
写真=井田新輔