
40歳左腕・和田とともにお立ち台に上がった松田(写真右)。元気なベテランがチームをけん引する
やっぱりホークスには、この男の存在が欠かせない。もはや説明不要の「熱男」こと
松田宣浩だ。4月14日の
オリックス戦(PayPayドーム)。互いに無得点の2回、難敵の
山本由伸にバットを折られながら中前への先制適時打を放った。「気持ちで打ったタイムリー。とにかく先に点を取ることができて良かった」。結果的にV打となり、前回対戦で完封を喫した右腕にリベンジを果たした。
ムードメーカーらしく、お立ち台でもファンを喜ばせた。左脚がつって、7回途中で降板した
和田毅が「マッチ(松田)から『40歳なので(続投は)やめとけ』と言われたのでやめました」と内幕を明かすと、松田は「和田さんと練習前に2人で風呂に入ったときに体をすごく温めていたので。今日は勝たせてあげたいと思ったし、2人でお立ち台に立てて幸せな一日になりました」とベテラン勢の“共演”を喜んだ。
開幕当初はなかなか打撃の調子が上がらなかったが、待望の「熱男ー!」も飛び出した。4月17日の
西武戦(メットライフ)では左翼席へ10試合ぶりの2号2ラン。「『コンパクトマックス』でいきました」と“熱男流”の言葉で表現した。
チームだけでなく、球界の盛り上げ役としてファンの期待も大きい。新型コロナウイルスの影響で今季も入場制限や応援方法にも制約がつきまとう。「コロナ禍はまだ続くけど、『熱男』を楽しみにする声をたくさんいただいた。期待に応えたいなと思っていた」。満員の観客とともに「熱男ー!」を大合唱できる日を取り戻すまで……。元気印は走り続ける。
写真=湯浅芳昭