
帝京高、国学院大でも神宮で腕を振ってきた
いまやチームに欠かせない存在だ。3年目右腕、
清水昇は6月13日現在でセ・リーグ2位タイの31試合に登板し、同1位の21ホールドポイント、防御率2.43。一時は思うような投球ができない時期もあったが、安定感を取り戻し、勝ちパターンで起用され続けている。
昨季は、飛躍の年となった。国学院大からドラフト1位で入団した2019年は、登板わずか11試合。だが、2年目はリリーフとして52試合の登板で30ホールドポイントを記録し、最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。昨年12月の契約更改では「すごく自信がつくシーズンになったので、レベルアップした姿を見せられるように頑張りたい」と今季に向けて決意表明。日々成長し、ポジションを確立しつつある。
東京が自身を育ててくれた。足立区出身で、荒川の土手で野球や体を動かして遊ぶ少年時代を過ごした。帝京高時代は、冬季練習の名物であるタイヤ引きで下半身を強化。名門校で基礎を作り上げた。ただ、甲子園出場経験はなし。3年夏の東東京大会決勝で二松学舎大付高に敗れ、「ここまでやっても上がいるんだと。もっとやりたい、大学でも頑張ろうと思うきっかけになりました」と反骨心も成長の原動力となった。
幼少期から東京で野球を続ける生粋の“江戸っ子右腕”。4月23日の
中日戦(神宮)ではプロ初セーブも記録し「一番後ろでやりたいという目標にもなったので、心新たに自分の任されたポジションを全力でやっていきたい」。さらなる高みを目指し、今日もマウンドに上がる。
写真=BBM