
プロでの活躍を誓う
6月13日、イースタン・リーグの
巨人戦(森林どり泉)。先発したルーキーの
藤井聖が、粘りの投球を見せた。初回一死満塁、犠飛で先制点を献上したものの、失点はこれだけ。6回途中2安打1失点だった。
6回は一死後に2者連続で四球を与えたところで降板した。二軍戦では、同巨人戦まで10試合に登板して計44回を投げ31四球。一軍で初登板を果たすためには、制球力のさらなる向上が求められる。
社会人のENEOSでは入社1年目から主力として活躍し、2019年には社会人日本代表に選出された。20年、ドラフト3位で
楽天に入団し即戦力として期待されたが、6月23日の時点で、まだ公式戦初登板は果たせていない。
その道のりは、平たんではなかった。東洋大時代は4年間で未勝利。同期には
上茶谷大河(
DeNA)、
甲斐野央(
ソフトバンク)、
梅津晃大(
中日)ら好投手がそろっており、その陰に隠れる形となった。だが、スポーツ推薦ではなく一般推薦で入部した藤井は、決してめげなかった。「絶対にはい上がってやろうと思ってきました」と大学中から常に努力は怠らなかった。
176センチと上背はないが、速球は150キロを超えるほどにパワーアップ。120キロ台のカーブを交え、キレのある直球をさらに速く感じさせる。
「僕の野球人生は、ずっと挑戦者。打たれるのが当たり前。びびらずにやっていこうと思います」と藤井。まさに不屈の魂で、プロの舞台でも居場所を勝ち取る。
写真=BBM