
エースが投げるとなれば、計算ができる。小川自身も、白星を積み上げていく思いだ
エースの復活が待たれる。チームは後半戦をセ・リーグ3位でスタート。逆転Vへ向けて、奮起が期待されるのが先発投手陣だ。中でも、
小川泰弘の早期の戦線復帰をチームもファンも望んでいる。
今季は開幕投手を務め、前半戦は14試合に登板して7勝3敗、防御率3.90。前半戦の躍進を支えた。ただ、7月8日に新型コロナウイルスの陽性と判定されて、離脱。東京五輪が開幕し、プロ野球が中断となった同21日からチームに合流し、二軍で調整を進めた。
炎天下の埼玉・戸田球場で再び肉体をつくり直した。「とにかく筋力が落ちたので、まずは足を作ることから始めて、できる範囲でしっかりランニングやウエート・トレーニングをしました」。投げていない期間も長かったため、遠投も取り入れて必死に汗を流した。
そして、8月8日のエキシビションマッチ、
ロッテ戦(ZOZOマリン)で実戦復帰し、2回1安打無失点。
高津臣吾監督も「思ったより投げられた」と評価し、小川自身は後半戦に向けて「僕らは挑戦者なので、一つでも食らいついて、一つひとつ勝っていくだけ。自分自身は長いイニングを投げてチームの勝利に貢献していきたいので、少しでも早く一軍の中で投げられるように、万全の状態にしていきたい」と意気込んだ。
前半戦のチーム防御率が3.81で、先発投手の防御率が4.17。
伊藤智仁投手コーチも「課題は先発投手」と口にしており、覇権奪回へ先発陣の奮闘は必要不可欠。その中心となるのは、間違いなく小川だ。
写真=BBM