後半戦はエースとしての意地を見せている。8月13日の
阪神戦(京セラドーム)では、7回1失点で4勝目。中5日で登板した同19日の
中日戦(バンテリンドーム)では、7回無失点の好投を見せ5勝目を飾った。チームの大黒柱として重責をはね返し、結果を示している。
前半戦はひどく苦しんだ。昨年9月に受けた右ヒジのクリーニング手術から復活を遂げた右腕。開幕戦こそ白星に導けなかったが、その後2連勝。だが4月中旬の練習中に右ふくらはぎを負傷し、離脱した。約1カ月のリハビリを経て5月半ばに復帰したが、先発では自己最多となる7試合連続で勝ち星から遠のいた。
再起を期し、自らを追い込んだ。前半戦終盤の6月下旬から、練習強度を上げた。そして、下半身主導のフォームの土台づくりに重点を置き、反復練習に取り組んだ。またグラブの位置やプレートの足の位置を変えるなど試行錯誤を重ね、不振からの脱却へ全力を注いできた。前半戦ラスト登板の7月12日の中日戦(マツダ
広島)でノドから手が出るほど欲しかった勝ち星をもぎ取って後半戦へつなぎ自身3連勝と復調した。
「前半戦すごくチームに迷惑かけましたし、後半戦はしっかり僕を中心に勝っていけるように、そういう責任を持ってマウンドに上がっていきたいと思います」
2018年には15勝(7敗)を挙げ、最多勝&勝率第一位のタイトルを獲得した。今季はタイトル争いからは少し離れた位置にいるが、後半戦に快進撃があれば、まだ可能性はゼロではない。
写真=BBM