広島の背番号14。かつて
外木場義郎や「炎のストッパー」と呼ばれた
津田恒実が背負った偉大な番号を、エースの大瀬良大地が入団から着けている。2013年秋のドラフトで広島に指名された際には「津田さんら先輩が着けていた偉大な番号。それくらいの選手にならなければいけない。14といえば大瀬良、とファンの印象に残るよう頑張っていきたいです」と活躍を心に誓っていた。
もちろん、直接会ったことも、会話を交わしたこともない。ただ、毎年のように、山口・周南市にある墓前に手を合わせに行っている。今季も開幕前に「ひと言言いに行きたい」と、車で現地に向かったという。恒例としている理由については「何かを求めているわけではない。『14番』という同じ番号を着けさせてもらっている身としては、行かないとダメだなと勝手に思ってやっている。あいさつをしておきたいです」と明かしていた。
プロ8年目で、今ではチームの大黒柱となった。今季は3年連続で開幕投手を務めたが、シーズン途中の4月に右ふくらはぎを負傷し、離脱を余儀なくされた。5月中旬に一軍に戻ってきたが、7戦連続で勝ち星を挙げることができず、苦しんだ。そこから下半身主導のフォームを体にたたき込み、前半戦ラスト登板から後半戦にかけて4連勝を飾るなど、見事に復活。背番号の重みを感じながら、チームの投手主将、そしてエースとして、意地を見せた。
不屈の闘志を受け継ぎ、「背番号14」の重みを次世代へと引き継いでいく。
写真=BBM