
日本ハムに移籍後、無失策を誇る内野の名手はチームに欠かせぬ存在
日本ハムには類いまれな内野守備のユーティリティー名手がいる。プロ9年目、30歳の
谷内亮太は内野ならどこでも守れる。守れるだけではない。本職の遊撃手はもちろん、二塁手、三塁手、そして一塁手でも高レベルの安定感を発揮。10月19日現在で4つのポジションを10試合以上、守っている選手はチームで谷内1人で守備率は10割。
栗山英樹監督も「内野の全部ができる選手って、俺は初めて見た」と舌を巻く守備職人。2018年オフに
ヤクルトから移籍後、失策数はゼロを誇る。試合前練習から多くのノックを受け、余念のない準備と努力を続けてきた成果だ。
昨オフは腰の手術を受け、今春キャンプはリハビリからのスタートだった。地道に実戦復帰への準備を進めて開幕に間に合わせ、一軍で戦い続けている。谷内は常に「自分のファーストプレーって大事だと思うので強く意識している」という。
遊撃でスタメン出場した10月9日
ロッテ戦(札幌ドーム)の初回の守備。無死二塁でロッテの俊足、
和田康士朗の強烈な打球に飛び付き、弾いた打球を素早く追いかけて二塁走者の生還は防いだ。この日のファーストプレーに「追いついてグラブに触っている以上は捕らなきゃいけない打球だとは思いますけど、弾いたあとにしっかりプレーできたことがまずはよかった。ただ、弾いてしまったことは反省」と振り返ったが、打球が抜けていたら先制点を与えていただろう場面。隠れたビッグプレーからチームは無失点でピンチを切り抜け、4回には自ら決勝打。もはや、チームに欠かせない戦力だ。
写真=BBM