プロ入り初の「100打点」を目標に定めたのはT-岡田だ。
これまでの自己最多打点は本塁打王に輝いた2010年の96打点。昨季は63打点にとどまっただけに、大きな目標となる。「正尚(
吉田正尚)とラオウ(
杉本裕太郎)の後ろがすごく大事」と、
安達了一とともに日本人野手最年長で、オリックス一筋17年目の頼れる主砲が、22年シーズンに力を込める。
25年ぶりの優勝を果たした昨季のチームは143試合で130通りのオーダーを組んだ。T-岡田も打順が固定されていたわけではない。「自分が、正尚とラオウの後ろを打つとしたら、それくらい(100打点)いかないと。まだまだ伸びしろがあると思っている。キャリアハイの成績を残して、チームに貢献したい」と責任感をにじませる。
2年連続の首位打者を獲得した三番・吉田正尚、本塁打王の四番・杉本裕太郎に続く五番を今季も期待され、打線のキーマンとも言える。今オフは元
中日・
山本昌や
イチローも取り組んだ初動負荷トレーニングを初めて取り入れた。股関節の可動域を広げる効果を実感し、持病の腰痛抑止も期待できる。長いシーズンを主力として戦い抜く準備を、着々と進めている段階だ。
今オフ、大阪市内で参加したトークショーでは「スランプのときなどに『好きなことを職業にできている自分は幸せ』と思ってやっている」とポジティブ思考を口にした。後輩からもイジられるなど、チームメートに愛されるチームの顔だ。チーム最長在籍の“浪速の轟砲”がナインをけん引していく。
写真=BBM