
新型コロナ感染による出遅れでいまだ実戦登板なしの又吉だが、開幕にさえ間に合えば問題なしだ
出遅れを取り戻そうと一歩ずつ踏みしめている。
中日から国内FA権を行使して移籍した
又吉克樹がピッチを上げてきた。1月下旬に新型コロナウイルスの陽性判定。療養期間を経て、2月5日に筑後のC組(三軍)に合流。16日にはシート打撃で打者相手の投球を確かめた。「走る量と投げる量が足りていない。そこをどうやってカバーしてオープン戦に入って結果を残すかというのが大事」と開幕までに残された時間を見据えた。
V奪還のみを掲げるホークスに新加入した貴重なタフネス右腕。昨季は勝ちパターンのL.
モイネロ、
森唯斗の離脱がBクラス低迷の要因の一つとなった。中日では8年間で通算400試合に登板。昨季も66試合の登板で防御率1.28の安定感を誇った。「一番はパ・リーグで自分がどこまでやれるかを試してみたい。ルーキーの気持ちを思い出して、1年1年大切にやっていきたい」と新たな気持ちでユニフォームに袖を通した。
思わぬ形でいきなり試練が訪れたが、背番号「14」で汗を流すと、奮い立った。「ユニフォームを着て、あらためて『
ソフトバンクに呼んでいただいたんだな』という気持ちが強くなった」と力を込めた。療養期間も症状はなく、自宅ではトレーニングやストレッチを欠かさず、自身の投球を動画で確認していたという。
万全の状態となれば、7回を任される可能性が高い。2月19日には宮崎の本隊に合流し、オープン戦に向かう。「ある程度投げられる状態には持ってこられた。あとは質を上げていくようにしたい」。FA右腕は3月25日の開幕に照準を合わせる。
写真=中島奈津子