
今季より外野手登録になった栗原。新しい背番号を背負い、春季キャンプから元気いっぱいだ
侍のムードメーカーは、チームでも明るい雰囲気をつくり上げている。昨秋キャンプ最終日。若手中心だったため打ち上げの手締めを託された
栗原陵矢は、「藤本(博史)監督、柳田(悠岐)キャプテン、そして栗原副キャプテンで頑張りましょう!」と勝手に副キャプテン就任を宣言した。これには指揮官も「勝手に言うてるだけ。そのつもりでやってもらえればありがたいけどね」と目を細めていた。
昨季は全試合に出場。打率.275、21本塁打、77打点と、いずれもキャリアハイをマークした。内外野に捕手もこなせる万能枠として、侍ジャパンの一員として東京五輪にも出場。出場機会は限られたが、ベンチで日の丸のハチマキを巻き、盛り上げ役に徹する姿は注目を浴びた。一気に全国区となり、オフはバラエティー番組などにも出演した。
飛躍の1年を過ごし、昨季限りで現役引退した
長谷川勇也現打撃コーチの背番号24を受け継いだ。掲げる目標は、最多安打のタイトル獲得。「180本打てれば勝負ができるかなと。今年はその数字を頭に入れてプレーしていきたい」。藤本監督も五番・左翼での起用を明言しており、レギュラーとしての地位をつかんだ。
背番号だけでなく、登録も捕手から外野手に変わった。春季キャンプには慣れ親しんだキャッチャーミットを持参せず、退路を断つ。「(試合に)出られなければクビになる。自分が勝負できるポジションで、という思いは常にある」と、自らの“居場所”で勝負をかける。自称・副キャプテンはチームを盛り上げ、リーグV奪還まで突き進む。
写真=湯浅芳昭