
左肩を痛めてリハビリ中のキャプテン・柳田。しっかり治して復帰してもらいたい
日本ハムとの開幕戦を前に、
柳田悠岐はナインに向けて所信表明した。「今シーズンからキャプテンをやらせていただきます、柳田と申します。いいリーダーには優秀な部下、優秀なチームメートがいます。キャンプから目を光らせてきたけど、みんないい動きができてます。自信を持ってやりましょう」。ホークスでは2015~18年まで務めた
内川聖一(現
ヤクルト)以来、4年ぶりの主将復活だった。
チームの主軸でもある柳田にけん引役を任せた
藤本博史監督は、その意図を説明した。「あの明るさで引っ張ってくれたら、みんなもついてくると思う」。11年にドラフト2位で入団した柳田と、同年に二軍打撃コーチに就任した藤本監督はいわば“同期”。入団当初の柳田はなかなかバットにボールが当たらなかったが、当時の藤本コーチは持ち味のフルスイングを貫かせた。そのことが柳田を球界屈指の打者に成長させるきっかけとなったと言っても過言ではない。
指揮官から大きな期待をかけられる柳田も、「自分なりにちゃんとしようという感じ。とにかく今年は藤本さんを胴上げしたい」と今季に並々ならぬ決意で臨んでいる。柳田の思いが表れたのは開幕2戦目、3月26日の日本ハム戦(PayPayドーム)だった。1対1の5回二死満塁で
河野竜生の初球を中前に運び、走者2人を迎え入れた。今季初の適時打が結果的に決勝打となり、「恩師」に勝利を贈った。昨季、チームは8年ぶりのBクラスに。リーグ優勝、そして日本一奪還に向け、チームリーダーの活躍が絶対条件となるだけに早期復帰が待たれる。
写真=湯浅芳昭