
筒香嘉智(現パイレーツ)の後を継ぎ、キャプテンに就任。Aクラス入り、優勝を目指しチームをまとめる
佐野恵太は今季で主将として3年目を迎えた。過去2年は4位、6位に沈み「一度もAクラスに入ったことがない。優勝したい、勝ちたい。そのチームの主将でありたい」と燃えている。
昨年の秋季練習中、
三浦大輔監督から「主将が重荷になっていないか」と問われた。ただ、意思は固かった。「主将をやって2シーズン、チームはいい成績ではなかった。もう1回、主将をやらせていただけるならやりたいです」と即答。この思いに応え、指揮官は再びチームのまとめ役を託した。
若手の多いチームだが、常に雰囲気は明るく、結束力への手応えは感じている。「同じ方向を向いてというのは、ベイスターズはもうそういうチームになっている。あとはいいチームから強いチームになるだけ」と言う。どれだけ勝利に対して貪欲になれるか。それを浸透させるのが自身の役目だと認識している。
今年は春季キャンプ中に右脇腹を痛めて離脱したが、開幕10日前に一軍に再合流。実戦の感覚が不安視されたが、開幕から影響を感じさせない打撃でチームをけん引。ソトがケガで不在の時期には本職ではない一塁でも出場し「一番いいものを首脳陣の方が考えてオーダーを組んでいる。結果で応えられるようにやっていかないといけないし、それが選手の役目」と奮闘し、守備での貢献も光る。ドラフト9位入団からチームのリーダーまで駆け上がった。「もっと上へ上ってやるという思いはある」。その向上心がチームを強くする。
写真=松田杏子