
チーム最多の41安打で7盗塁と調子を上げてきている中野。ここからさらなる活躍でチームを浮上させたい
2年目の
中野拓夢の打順がなかなか定まらないできた。開幕は二番だったが、一番、三番、六番、七番とさまざまなポジションで起用されている。
それでも「どの打順でも自分のやることは変わらない」。4月24日の
ヤクルト戦(神宮)では、今季3度目となる六番に入り、1号2ランを放つなど、自己最多となる4打点を稼いだ。
ここから期待されているのはスピード男の中野のパフォーマンスだ。開幕になった3月25日のヤクルト戦(京セラドーム)は「二番・遊撃」で二盗を決めている。
昨シーズンバットでは127安打、打率.273、走っては30盗塁でルーキーながら盗塁王のタイトルを獲得した。しかし、今季は開幕ダッシュに失敗し、チームが低迷したこともあって、なかなか盗塁男の中野のペースアップは見られなかった。
昨年11月の秋季練習で左足に違和感を覚えた。今春キャンプでは下肢コンディション不良のため一軍と離れて二軍の高知・安芸キャンプでの別メニュー調整になって出遅れた。
矢野燿大監督は「まだポジションを空けて待つ選手じゃないので」と競争を強調したが、なんとかプロ初の開幕スタメンにこぎつけていた。
「自分のやるべきことをしっかりやりたい。個人としては小技を使わないといけないタイプだと思っています。でもチームが勝つことが一番です」
今シーズンは50盗塁を目標にしている。中野が打って、走って機能することが、チーム浮上のきっかけになるのかもしれない。
写真=BBM