
持ち前のミート力で勝負する
8月13日の
西武戦(
楽天生命パーク)。4点を追う5回一死一塁だった。「八番・二塁」で先発出場した
渡邊佳明が、与座海人の投じたシンカーをフルスイング。高々と舞い上がった打球は、右翼席前列で弾んだ。今季1号となる2ランに「いい投手なので、自分から仕掛けていこうと思いました」と充実感をにじませた。
ミスを取り戻そうと必死だった。初回二死無走者で、平凡なゴロをファンブル。今季24度目の先発出場で、2度目の失策を記録した。「初回にエラーをしてしまったので、何とかチームに勢いを持ってこようと思って。チームに勢いを持ってこようと思って振り抜いた」と振り返った。
ミート力はチーム随一。昨季は45試合に出場し打率.273と結果を残した。今季は開幕一軍を勝ち取ったが、5月上旬まで16試合に出場し打率.182。不振にあえぎ、同13日に出場選手登録を抹消された。だが二軍では6試合で打率.571と打ちまくって、首脳陣の信頼を勝ち取った。同下旬には一軍再昇格を果たした。
ただ8月28日まで45試合に出場し打率.243。このまま終わるわけにはいかない。1年目には26打点をマークし、勝負強さも評価された逸材は「全力プレーをすることによって、いい結果が出ると思う。とにかく全力でプレーしたい。チームに勢いをつけられるようなプレーだったり、声を出すことだったり、自分のできることを精いっぱいやりたい」と意気込みを誓った。チームにとっても巻き返しを狙う終盤戦で、存在感を発揮する。
写真=BBM