
デビュー戦で好走塁を見せた滝澤
2016年、19年と2度の盗塁王に輝いている
金子侑司、21年同タイトル獲得の
源田壮亮、昨季長期離脱するまでの開幕から2カ月間で20盗塁を記録した
若林楽人、17年から20年まで4年連続で20盗塁以上を記録した
外崎修汰など、チームには俊足自慢の選手がそろっているにもかかわらず、今季はチーム盗塁数がリーグワーストと振るわない。その中で、足で沸かせてくれたのが高卒ルーキーの
滝澤夏央である。
5月13日に支配下登録されると、その日の
楽天戦(ベルーナ)にいきなりスタメンでプロデビューを果たす。そして、逆転を許した直後に迎えた6回の第3打席で二塁へのプロ初安打を放ち、相手の悪送球で二塁まで達すると続く外崎の浅い左前打で一気に生還。その迷いなき走塁と、懸命なヘッドスライディングにベンチもスタンドのファンも拍手喝采を送った。
辻発彦監督も、「初出場でかなりの緊張があった中でも、あれだけの良いスタートを切れるところに感じるものがある。素晴らしい」とポテンシャルを大いに称えた。
また、6月17日の
オリックス戦(ベルーナ)には6回に三走・
栗山巧の代走で出場。浅い左飛だったが、持ち前の好スタートと俊足、気迫のヘッドスライディングで得点。貴重な追加点で勝利に大きく貢献した。
9月26日現在、盗塁こそまだ1個しか記録していないが、19歳の若武者が走塁で見せるそのスピード感とガムシャラさは、チームを何倍も盛り上げ、活気づけている。伸びしろしかない新スピードスター。盗塁、走塁技術をどんどん身につけ、自慢の守備に加え、足でもファンを魅了していくことだろう。
写真=BBM