
得意球のシンカーを巧みに操って打者を抑え込むガゼルマン
ロバート・ガゼルマンは万能だった。「最高の気分です。チームの一員として勝利に貢献できた。すごくうれしく思っています」。9月13日の
中日戦(バンテリン)は1対0で8年ぶりの1安打勝利。来日初先発で7回を無失点と我慢しながら好投した。2回二死二、三塁のピンチをしのぎ、ラストイニングは二死一塁で
A.マルティネスから見逃し三振。99球、3安打に封じ、初勝利が待っていた。
「チームのために、試合に勝てるように頑張るだけです」
支配下では7人目の外国人選手として7月16日に加入が発表された。メジャー通算184試合で20勝15セーブ(18敗)。今季序盤はカブスで
鈴木誠也と同僚だった。シンカーを得意球とし、先発にもリリーフにも対応。首位・
ヤクルトを追う後半戦のキーマンとして期待が寄せられた。
一軍デビューは8月27日のヤクルト戦。本拠地・横浜スタジアムで1回4失点と打ち込まれた。9月1日に出場選手登録を抹消され、再昇格したのが中日戦。丁寧にシンカーを制球し、150キロを超える直球と組み合わせた。「お見事でした」とうなったのが
三浦大輔監督。21日の
巨人戦(横浜)でも初黒星も、6回途中2失点と試合をつくって日本の野球にアジャストしてみせた。
先発陣では
今永昇太、
大貫晋一と左右の両輪が2ケタ勝利をクリア。
濱口遥大や
石田健大、同じ助っ人の
フェルナンド・ロメロと駒がそろいつつある。まだ数試合だが、シーズン終盤に発揮した適性は来季にもつながるはず。3年ぶりに進出を決めたCSでも、貴重な戦力になってくれそうだ。
写真=BBM