
一時はヤクルトを猛追した阪神。その立役者の一人が一時、甲子園で負けなしの活躍を見せた伊藤[左]だった
Aクラスにとどまる足がかりになる1勝だった。9月7日の甲子園。セ・リーグを制覇したヤクルト相手に9対1の大勝で意地を見せた。
翌日の在阪スポーツ紙の1面を飾ったのは
伊藤将司。9回5安打1失点の完投勝ち。球団では
小林繁以来42年ぶり5人目、左腕では虎史上初の甲子園10連勝を成し遂げた。
シーズン6完投も立派だったが、 三冠王男の四番・
村上宗隆をズバッ! と抑えたシーンは見事だった。8月17日に一発を浴びていたが遊飛、三振、二ゴロ併殺にとった。
チームが単独3位を死守したこの一戦は、伊藤の今季初勝利が5月下旬の
巨人戦だったように、開幕から悩み続けた選手が活躍したところに共通点があった。
プロ最多4打点を稼いだのは近本だった。4月終了時に打率.231だったスロースターターは「最後まであきらめずに戦いたい」と5月から調子を上げた。
そして13戦連続安打をマークしたのは
大山悠輔だ。春先から打順が固定されなかったが、四番に返り咲いて2試合目。4回のビッグイニングの起点になった。
大山は「常に打点にこだわりたい」と言い続けていただけに最終成績は物足りないが、伸びしろを残して来シーズンに向かうことになった。
今季最終戦で
矢野燿大監督は「大好きな選手たちと日本シリーズで戦いたい」とファンに訴えた。17年連続V逸だが戦力がそろっているのは確かだった。
写真=BBM