
優勝に向けてキャンプで着々と戦力を整える岡田監督
15年ぶり古巣
阪神に復帰した
岡田彰布監督が、2005年以来、18年ぶりの優勝を視野に入れる。沖縄・宜野座キャンプでは就任直後と違って厳しさをちらつかせるシーンも見受けられた。
新外国人の
ノイジー、
ミエセス両外野手の加入で打力向上も見込めるが、最優先は5年連続両リーグワースト失策数に歯止めをかけることだった。
赤星憲広氏、
鳥谷敬氏の走塁、守備のスペシャリストを臨時コーチに招いたことにもそれは表れた。岡田監督は「盗塁数というより走塁という意味でも」とこれまで以上の機動力で攻撃に転じるつもりだろう。
指揮官は「今年1年で一軍戦力を35、36人に絞りたい」と言うように投打のメンバーの見極めを続けながらペナントレースを戦うことを示した。
高山俊、
板山祐太郎らが抜てきされたように、昨シーズンとは違った顔ぶれになる可能性もある。
あくまでも外国人は未知数という考え。攻撃では
大山悠輔、
佐藤輝明が中心。現時点で昨季のように複数のポジションを守らせ、中途半端に起用するつもりはない。大山は一塁、佐藤輝は三塁に固定し打撃に集中させる。岡田監督は中心選手に「3打席立って(そのあとは)守備固め(で選手を起用)みたいなことでは困る」とチームを背負う責任感を植え付ける。
扇の要になる捕手は早々と
梅野隆太郎を主戦にすることを公言。ショート・
中野拓夢の二塁転向、遊撃を
小幡竜平、
木浪聖也で競争させながらセンターライン強化を図る。ノイジーの左翼守備にも「捕ってからが早い」とあくまでもディフェンス重視のチームづくり。「自分の力を信じてほしい」と競争をあおる。
写真=BBM