高卒新人、18歳と思えないスイングで、存在感を示している。ドラフト2位ルーキー・内藤鵬だ。
「自分は高校のときから(打球の)飛距離に自信がある。飛距離をどんどん伸ばして、ホームランで球場を沸かせる選手になりたい」
力強く語る背番号25の一軍でデビューは、そう遠くはないだろう。
日本航空石川高時代に高校通算53本塁打を放った、将来性のあるスラッガー。公称の身長180センチ、体重100キロの恵まれた体格から、豪快なスイングで打球を飛ばしまくる。昨年11月末に行われた入団会見では「長い間プロ野球選手として活躍して、通算500本塁打が目標になる。いろんな人に愛されて、その目標を達成できるようにしたい」と笑顔でユニフォームに袖を通していた。
早速の“エース格撃ち”も披露してみせた。3月14日、静岡・草薙で行われた
楽天とのオープン戦では四番・DHでスタメン出場し、大器の片鱗を見せつけた。
4回無死一、三塁で打席に向かうと、
則本昂大の投じた2球目、145キロの直球を強振。打球は右中間を破り、貴重な先制適時二塁打となった。日ごろの練習から「引っ張る打球だけでなく、センターから右にも強い打球を飛ばせるところを見せていきたい」と話す18歳。相手右腕の力ある直球を鮮やかに弾き返したことは収穫だ。
ただ、
中嶋聡監督は「やることがかなりあると思う。今度はもう打つだけじゃない。そういう意味を込めて」と二軍降格を決め、3月21日、
中日とのファーム開幕戦(杉本商事BS)に四番・三塁で出場。すると1打席目で左前打を放つと、2打席目は逆転2ランと初アーチで4対3の勝利に貢献した。
高校時代は甲子園出場経験こそないが、本拠地の京セラドームでファンを魅了するスイングを見せつけ、その名を知らしめてみせる。
写真=BBM