ドラフト1位として大きな期待を背負い、プロとしての一歩目を踏み出す。最速153キロのルーキー右腕・吉村貢司郎が、プロとして一歩ずつ前に進んでいる。沖縄・浦添キャンプ終了後の3月上旬には、こう意気込みを口にしていた。
「開幕一軍でというのは求めていくべきところだと思うので、そこはしっかりと求めつつ、自分のやってきたことはブレずに、しっかりと出していければいいと思います」
期待に違わぬ成長と結果を示し続けてきた。春季キャンプ中には一度実戦登板を遅らせたことはあったが、2月25日の
阪神との練習試合(浦添)で初実戦のマウンドを踏むと、無失点登板を続けた。3月12日の
広島戦(マツダ広島)では4回1安打無失点の好投で『プロ初勝利』をマーク。「ゾーンで勝負というのは大事だと思っているので、そこで勝負していければいいかなと。今後もしっかり続けていきたい」と振り返った。
高津臣吾監督は「あまり褒めるのは好きじゃない」としつつ「1年目で順調にここまでこれているのがすごくいいことだと思います。一回間隔をあけたときはありますけど、休むことなくしっかりと4イニングを投げられているというのはすごくいいことだと思う」と評価。そして19日の阪神戦(神宮)では、5回3安打7奪三振で無失点と好投を披露し、開幕ローテーション入りを決めた。
「やるからには新人王を目指してやっていきたい。チームの勝利に少しでも貢献できるようにリーグ3連覇に向けてやっていきたい」と吉村。シーズン開幕が待ち遠しい。
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