
今季はここまでエースと呼ぶにふさわしい投球を続けている高橋
5月22日現在、リーグ2位のチーム防御率を残している先発陣の中で、圧倒的な安定感を誇っているのが
高橋光成だ。3年連続3度目の開幕投手を託され、8回6安打7奪三振1失点と充実の投球を披露した。4月22日の
オリックス戦(京セラドーム)では、昨季パ・リーグMVPの
山本由伸と投げ合い3年ぶりの完投勝利を記録。高橋自身が最もこだわる投球イニング数もリーグ2位(55回)、さらにここまで8試合に先発し、7試合がクオリティースタートと、エースと呼ばれるにふさわしい投球内容が続いている。
好投の要因は「投球フォームがカチッとはまってきたこと」だと高橋。昨季も同じような感覚を目指して改善に取り組んできたが、試行錯誤の結果、たどり着けずに終わっていたが、今季は筋力アップやフィジカルの強化に加え、ピラティスに通い続けて的確な身体操作を身につけたことで、力が最も伝わる理想どおりのフォームを手に入れたという。
「心地よく、腕が勝手に振られる感じ。本当軽く投げている感じなのに、球が強かったり、球速も出てて、コントロールもある程度のところには行く感覚が、今のフォームだとあります」
力にロスがない分、平均球速も昨季の147キロ台から今季は150キロ台と大幅にアップしている。
充実の投球が続いているが、「可能性は無限大」が高橋のモットー。より一層の進化を求めて向上心は尽きることがない。目指すのは「僅差で勝ち切る」圧倒的な投手だ。優勝、日本一の悲願達成のために「チームを鼓舞できる存在でいたい」。これからもできるだけ長く、堂々とマウンドに立ち続けてみせる。
写真=BBM