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あらゆる面でチームの勝利に貢献している戸柱
今季は先発投手によって3捕手を使い分ける併用制で臨んでいる
DeNA。その中でも、ここまでチーム最多の40試合(7月9日現在)でマスクをかぶっているのが、8年目の
戸柱恭孝だ。主に
今永昇太、
大貫晋一、
石田健大らチームの柱となる先発投手とのバッテリーを任され、息の合ったコンビネーションを見せている。
象徴的だったのは6月13日の
日本ハム戦(横浜)。先発のエース・今永は2回に3連打で無死満塁のピンチを招くなど、持ち味の直球が「キャリアの中でも一番悪いくらいだった」と調子が悪かった。それでも戸柱は駒大の後輩を辛抱強くリードし、7回で9安打を許しながらも2失点でまとめて白星へと導いた。登板後の今永も「戸柱さんが落ち球やカーブをうまく配球してくださった」と頭を下げた。
同戦では3打数3安打を放つなど、打撃面での貢献度も大きい。一昨年まで2割前後だった打率が昨季は.264、今季も.240をマーク。4月26日の
ヤクルト戦(横浜)では同点の7回に値千金の決勝3ラン、6月17日の
ロッテ戦(横浜)では満塁の走者を一掃する二塁打を放って球団初の交流戦優勝を手繰り寄せるなど、勝負強さも光る。
戸柱の打撃について、
三浦大輔監督も「コースに逆らわず、もちろん振るときはしっかり振りますし、バットを柔らかく使っている。追い込まれてからも粘り強くなった」と評価した。打って、守って、戸柱が扇の要としての存在感を強めている。
写真=BBM