
今季はまだ本領発揮をすることができていない大貫
ハマっ子右腕が、1998年以来のリーグ優勝、日本一を目指すチームの後半戦のキーマンとなる。昨季まで3年連続でチームトップの勝ち星を挙げてきた5年目右腕、
大貫晋一だ。
オフから開幕投手への意欲を明言し臨んだ今季、2月末に右肩の肉離れを発症し無念の離脱。開幕から約1カ月遅れて一軍登板を迎えた。交流戦では先発登板した2試合ともにクオリティースタートを達成するなど持ち味の安定感を発揮し2連勝を飾ったが、7月23日現在、7試合の登板で3勝1敗、防御率3.35。昨季1年間、先発ローテーションの中心を担った右腕としては、まだまだ本領発揮とはならなかった。
チームの先発陣は今季、米大リーグで2020年にサイ・
ヤング賞に輝いた超大物新外国人のT.
バウアーが加入。一軍デビューは5月ながら、メジャー時代に慣れ親しんだ中4日でも先発するなど、前半戦11試合に登板し6勝2敗と獅子奮迅の活躍を見せた。エースの
今永昇太も11試合で6勝1敗、防御率2.28。トミー・ジョン手術を乗り越え輝きを取り戻した18年の新人王左腕、
東克樹も12試合に投げリーグトップタイの8勝を挙げるなど、強力な3本柱を形成した。
一方で、交流戦以降は特に3投手以外の勝ち星が伸び悩み、チームの大きな課題となった。3本柱は盤石を誇るだけに、後半戦で大貫が昨季までのように勝ち星を伸ばすことができれば、悲願の頂点へ前進する。
「しっかりゲームをつくって、チームが勝てるような投球をすることが重要」と語る右腕。勝負の夏場に、持ち前のゲームメーク能力は大きな武器となる。
写真=BBM