
甲子園での経験も、今の今宮を支えている
後輩たちへ祝福の気持ちをバットに乗せた。7月26日の
オリックス戦(京セラドーム)。1点を追う4回先頭、
今宮健太が左中間席へ同点4号ソロを放った。
宮城大弥の真っすぐを完璧にとらえた。「とにかくチャンスメークと打席に入ったが、同点に追いつく最高の結果となって良かった。いい打席、いいスイングを続けられるように」とうなずいた。
打撃に苦しんでいた今宮は、後輩からパワーをもらっていた。チームの大型連敗に呼応するように自身も22打席連続無安打。スタメンから外れることも増えた。この試合の同日、母校の明豊高は大分大会の決勝で大分商高を3対0で破り、県勢では史上初の3年連続出場を果たした。「(3年連続出場は)なかなかなかったことで、本当にすごいこと。今の時代、試合経過はチェックできますし、結構見ていました」と喜びの表情を浮かべ、「頑張りましょうか、僕も」と気合を入れていた。
自身も甲子園では投手兼遊撃手として輝きを放った。3年夏は準々決勝で春のセンバツで敗れた
菊池雄星(現ブルージェイズ)を擁する花巻東高(岩手)と再戦。先発してKOを食らったが、9回に再登板すると、自己最速の154キロをたたき出した。「甲子園があったからこそ(苦しい練習を)頑張れた」と振り返った。
昨季はキャリアハイの打率.296をマークし、今季は3割を目指したが、打撃面では苦しい戦いが続く。選手会長として、チームを鼓舞する役割も担う。甲子園で躍動する後輩たちの姿を目に焼き付け、シーズン終盤戦に向かっていく。
写真=BBM