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阪神・井上広大 決勝で3ランを放ったスラッガー 1球で仕留める打撃で一軍へ/甲子園のヒーローは今

 

現在は二軍でバッティングを磨いている井上


 再び甲子園の舞台でヒーローになる。未完の大器と期待されるスラッガー候補の井上広大がファームの主力としてアピールを続けている。

「ファームで結果を出さないと、上でも出せないと思っています。上で結果を出してナンボの世界なので、いつでも出られる準備を整えておきたいです」

 大阪・履正社高3年だった2019年夏の甲子園大会決勝で、センバツで完封負けを喫した石川・星稜高のエース奥川恭伸(現ヤクルト)からバックスクリーンに3点本塁打を放っている。

 高卒4年目。そろそろ一軍定着が求められる井上は春先からチャンスが与えられた。新人・森下翔太に代わって一軍出場登録されたのが4月18日だった。同27日の巨人戦(甲子園)に六番・右翼で出場し、プロ初の猛打賞、初の4打点をマークしたが、その後は「難しく考えてしまっている」となかなか結果は続かなかった。

 本人も「チャンスで1本が出るか、出ないか」と勝負に挑んだが、そのうち代走、代打など出番も限られて5月19日に再びファーム落ちしている。

 岡田彰布監督は井上の長打力を認めている一方で「速い球を1球で仕留めてほしい」とちゃんと課題も授けている。それに応えることができれば一軍への道は開ける。

 甲子園のお立ち台では「こんな経験はしたことがない」とスタンドの大声援に体を震わせた。次は自らのバットで虎ファンを酔わせていくつもりだ。

写真=BBM
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